アンティーク腕時計専門店|アドヴィンテージ - advintage -





Autumn Gold.
2018.09.21 Friday | category: Theme

秋が深まりゆくにつれ、金の腕時計が恋しくなる季節。

 


ティソとロレックス。

共に〈デニソン・ウォッチケース・カンパニー〉が手掛ける英国製の金無垢ケースを採用した、特別な腕時計。 オールアラビアンインデックスとリーフ針の組み合わせが、凛々しくも優美な英国顔。


そして金無垢のドレスウォッチといえば、当然、スミスは外せない。

 



スミスは1953年のエベレスト人類初登頂の立役者として一躍有名になり、タフなエクスペディションウォッチをバンバン出すかと思いきや、あくまでそれはそれ。頑なに非防水のドレスウォッチのバリエーションを増やしてきました。

こちらは1952年にリリースした名機「デラックス」の中でも、最初期に僅かに生産された幻のモデル。いわゆるアーリーモデルに見られるプリミティブな文字盤デザインの中に、あの控えめな王冠マークと"DE LUXE"のロゴが。

 

 

 

 

新旧を比べてみても明らかにその中間に位置する、過渡期的デザインが放つ存在感の違いたるや。希少価値だけではない、スミスをスミスたらしめる世界観と魅力が凝縮されています。出会えてよかった。

 

 

 

 

 


複雑時計とゴールドケース。

エレガンスと機能美の融合は腕時計というプロダクトが持つ永遠のテーマですが、その最も純粋な魅力が味わえるジャンルだと思います。



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"Stay Gold"
2018.09.04 Tuesday | category: Theme

もはや夏と冬の、ほんの一時差し込まれる程度になってきた秋の気配。

少しずつ、あの猛烈な暑さが和らいでくると、新調した秋冬の服を待ち切れずに着ちゃって電車の中で大汗かいてる人もちらほら。

そんな感じで、今月はちょっと早めの秋支度。暖かみのある生地やレイヤードが気になってくると、どうしても合わせたくなるゴールドの腕時計にフォーカスします。

もともと高貴な女性の装飾品が起源となる腕時計。ドレッシーな場面で用いられる「他所行き」のアクセサリーとして、当然のように金無垢などの貴金属がケース等に用いられることも多く、その魅力はもはや世界共通言語と言える不変の美意識です。

 



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Design Conscious.....2
2018.08.20 Monday | category: Theme

■続 ユニーク・ラグ 

ヴィンテージウォッチにおけるラグデザインの妙は、もはや枚挙に暇なし。

 

 


時計の文字盤が人でいう顔だとすると、ラグはどこか。

僕なら、「髪型」と答えます。それくらい、ラグのインパクトは大きい。オーソドックスで真面目なスタイルもいいけど、やんちゃな奴ほど記憶に残ります。

個人的にはシリンダーケースのすっくと立ち上がったスリムなストレートラグが好み。

 

 


■クッションケース

もう説明の必要のないくらい、ザ・アンティーク、なケースシェイプ。

 



「クッションが入ってるんですか」

正直僕も、初めてこのネーミングを耳にした時はそう思いました。でも「座布団形」とはぜったい書きたくない。

 

 

 

■Strange Coincidences

今月いろいろとデザイン・コンシャスなヴィンテージウォッチについて書きましたが、一番ご紹介したかったテーマ。

 



ヴィンテージやアンティークと言われる腕時計は、基本的に一点物と言われることが多いですが、意外とそうじゃない。同じモデルの腕時計が他所にあることなんでザラ。有名ブランドならなおさらです。

それぞれ全く別のブランドで、しかも異なる年代に作られた個体にもかかわらず、奇妙なほどそっくりなデザイン。流行に左右されない普遍性というヴィンテージウォッチの中で、刹那的なファッション性を感じられる数少ない視点。

 

 

 

 


同時にまた、見事に相反する要素を持っているにも関わらず、近似性が際立つ具体例がこれ。

大と小。
アラビア数字とローマ数字。
ルミナスとノン・ルミナス。

これらは全て全く逆のデザイン性ではありますが、シリンダーケース、ルーレットスタイルのインデックス、そしてブラックミラーダイヤルという共通したベースラインが両者に存在するからこそ、このような奇妙な一致を感じてしまうのが面白い。



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Design Conscious.
2018.08.14 Tuesday | category: Theme

ヴィンテージウォッチにしかない醍醐味。それは、その随所に散りばめられるユニークなデザインだと思います。

もちろん現行品でもバリエーションは存在するものの、ヴィンテージウォッチのそれは奥行きがあるというか、ひとつのメーカーだけでなく、様々なブランドが共有する「流行」的な部分がありました。

その流行は腕時計だけでなく、装飾品をはじめとするプロダクトデザインや、グラフィックデザイン、建築様式に至るまで、同時代のあらゆるクリエイティビティに通じるのです。

だからこそ、ヴィンテージウォッチはメジャーブランドでなくとも、優れたデザイン性が楽しめる腕時計がとにかく豊富。今回のJOURNALでは、個人的に是非ご紹介したいディテールをいくつかピックアップしてみます。


■フラットベゼル
 




現行品にもほとんど見られず、またヴィンテージでもなかなかお目にかかれないのが、ベゼル部分をフラットに仕上げたケースデザイン。パテック・フィリップの名作に好んで用いられたことから、そのモデルの愛称を採って「カラトラバ」ケースとも呼ばれます。

シンプリシティの塊のようなデザインは力強さに加えて独特の個性を放ち、ほぼ1930〜40年代の一時期にだけしか作られなかったという希少性も、その魅力を増幅させています。

1950年代以降、航空機や自動車、鉄道といった高速移動手段の発達により、ボリューム感やスピード感がプロダクトデザインの多くに意識されるようになります。なめらかな流線型や傾斜したベゼルが大半を占めていき、腕時計の大量生産が世界的に本格化していくと、ほぼ目にする腕時計はすべてそうしたデザインが一般化するようになりました。

それとは正反対の、重厚感のあるどっしりとしたデザインは明らかに異質。


 




また、ヴィンテージウォッチの中でも特に高い人気を誇るステップドベゼルも、このフラットベゼルの亜種と言えます。

金属の精密加工技術が未発達だった当時、硬いステンレススチールの塊から美しいステップケースをくり抜くことができるメーカーは、それほど多くありませんでした。ちなみに真鍮の地金にメッキという素材の方が目立つのは、より加工がしやすいという理由から来ています。

デザイン自体はシンプルでありながら、その製造自体は至難と言えるステップドベゼルの人気の秘密はここにもあるのです。


 





■オクタゴナルケース

懐中時計は、文字通り懐やポケットに出し入れしなければいけないという制約上、円形であることが基本。腕時計が普及すると、その形状の自由度が高まり、様々なケースデザインが生まれました。

しかしながら、そこにスクリューバックを用いて防水性を高めようとすると、どうしても円形の裏蓋を用いなくてはなりません。ケースは必然的に横に広がり、そこで生まれたのが八角形の形状を持つオクタゴナルケースでした。


 




このケースデザインもまた、想像以上に複雑な加工工程を必要とするため、作ることができるメーカーの数は限られていました。それがスクリューバック仕様であればなおさらで、有名ブランドのケースでもウォッチケース専業のメーカーがケースを手掛けていることが多く、それほど有名でないブランドの腕時計にも同じケースが使用されるという、現在からすると考えられない現象もしばしば起こっていました。



■ユニーク・ラグ

個人的には、ヴィンテージウォッチのラグデザインほど面白いものは無いと断言したい。それほど、当時の腕時計にはさまざまなアイディアを持ったラグデザインのバリエーションが存在します。

ベルトを取り付けるラグの存在感は大きく、ベゼルのデザイン同様時計全体の雰囲気に大きなインパクトを与えるパーツでもあります。それゆえ、現行品ではバランスを崩したくないのか、ラグデザインには無難なものが多く目立つ印象があります。

現在では全く想像できないほど多くの高級時計メーカーが存在した当時は、しかし、アヴァンギャルドなデザインを敢えてラグに施したユニークな腕時計が相当数見られます。


 



ラグをフレキシブル(可動式)にしたり、ボリュームを持たせたりといった方向性だけでなく、ベルトとの一体化を狙ったフーデッドラグ(ヒドゥンラグ)や、モバードのアクヴァティックに見られる独特のラグデザインなど、とにかく多彩。「人と被りたくない」というこだわりを持つ方は、このラグデザインにこだわれば間違いありません。

今月の渋谷店のテーマは「デザイン・コンシャス」。こうしたヴィンテージウォッチ特有のデザイン性を共有するアイテムを中心に展示しています。


JOURNALでも、次回以降さらにテーマを深掘りした内容をご紹介する予定です。



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Summer Watch.....some keywords.
2018.07.17 Tuesday | category: Theme

ただ防水性のある時計がサマーウォッチってわけじゃない。
キーワード別にいくつかご紹介します。

 

 

"Waterproof & Automatic"


ロレックスの創業者ハンス・ウィルスドルフが求めたもの。それは完全防水と自動巻きムーブメントのマリアージュによる「壊れない」腕時計。

どんなに防水性の高いケースを作っても、着用者によるリューズ操作の際に生まれる巻真とチューブのわずかな隙間から、湿気や埃が混入してしまうリスクは消えない。彼に撮っては、加工精度の高いスクリューバックケースとねじ込みリューズを備えた、完全防水とまで謳われるオイスターケースだけでは不十分でした。

そこで彼の出した答えは、できるだけ精度の高いムーブメントに「パーペチュアル」と銘打った自動巻上げ機構をオイスターケースに搭載することで、高い気密性を保持したまま余計な操作を加えることなく長く使える、そんな腕時計でした。

ウィルスドルフのコンセプトは、ロレックスのディフュージョンブランドとして知られる〈チュードル〉の腕時計にも宿されています。こちらはメンズ(OYSTER PRINCE)とレディース(OYSTER PRINCESS)。

王子と姫君。英国王室の家紋テューダー・ローズとともに、そのモデル名も高貴な血統を象徴する対の腕時計。


 




 

 

“Gold"


ドレスウォッチの代名詞。advintageでもこれまで散々ご紹介してきましたが、やっぱり外せない。

特にソリッドゴールドのスクリューバックケースは構造上肉厚になり、ドレスアップしたスーツスタイルに力負けしない存在感を生み出します。

比重の重い金無垢、しかも肉厚となると、その重量感からか、着用時の高揚感を高めてくれる。背筋が伸びて気が引き締まるのは、ゴールドウォッチの重要なパッシブメリット。

 

 


 

 


 

“Sports"


第二次大戦が終わると、それまで各社がこぞって開発競争をしてきたミリタリーウォッチの需要が落ち、そこで培われた防水性や耐久性といった時計製造技術は、新たに勃興したアウトドアやスポーツといったアクティブ・シーンにおける腕時計に向けられることに。

戦後初期、1940年代後半から50年代初頭のそうしたスポーツモデルの特徴は、30mm前後の小ぶりなサイズ。そして視認性を求めた結果生まれたユニークな文字盤デザインです。防水性、耐震性、防塵性、etc… 文字盤にこれでもかと踊るスペック表記も注目したいディテール。

 

 




 

 

“Patina"


ノンポリッシュケース、リフィニッシュされていない文字盤、そして夜光塗料にいたるまで、昨今のヴィンテージウォッチ市場では、当然のようにオリジナル性を常に求められます。かつての欧米ではそんなこともなく、古いのに真新しい時計に見えるのを良しとしていいました。汚れた文字盤のリフィニッシュ、多少ケースが痩せてもキズを取り除くために行われるポリッシュ、光らなくなった夜光塗料の載せ替えといった、現在ではタブーとされる作業が修理の一貫で普通に行われていました。

そこに異を唱え、現在のオリジナル性重視の価値観をもたらしたのが、日本の侘び寂びの精神。使い込まれ年季の入った佇まいに美を見出すことは、新たな美的感覚として欧米人に受け入れられました。

使い込まれた風合いやエイジングの跡。中でも美しく色付いた文字盤は「トロピカルダイヤル」と呼ばれ、均一的なブラウンだけでなくマーブル状の模様になったり、長く動かない状態で保管された結果生まれた針の跡が残っていたりと、その個体毎に異なる背景が奥行きを深めています。英語でパティーナと言いますが、そっちは個人的に多少含意が広すぎるのかも。

美しくエイジングした腕時計は、夏の装いに非常に合います。綺麗に色落ちしたデニムと同じで、汚いのはちょっと違う。上品さを感じられる経年感であることが重要。

 

 




 

 

“Military"


もはや言うに及ばず。やっぱり夏場には一本欲しい。


 



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