アンティーク腕時計専門店|アドヴィンテージ - advintage -





A/W 2018 Newcomers...Pick Up.
2018.12.15 Saturday | category: Theme

今月の渋谷店では、今年下半期に直近まで入荷した新顔たちが顔を揃えています。
中でも奇妙な存在感を感じる、「ありそうでない」連中にスポットを当てて。


ロングレクタンギュラー×ギルトダイヤル。どこまでも、我を通す。

 

 

 

 


グッドデザインの3本。凝ったラグデザイン、針やインデックスにも正統派プラスアルファの個性が。ブランドバリューで目隠しされた、何の変哲も無いブランドウォッチへのアンチテーゼ。

 

 

 



オクタゴナルケースへの憧憬。レクタングルとラウンドの中間でありながら、中途半端とは対極に位置するエッジィな存在感。

 

 




異形にして定番、ステップケース。

 


 

 


1940年代のヴィンテージウォッチは、そもそも35mm超のジャンボケース自体個性の塊。シリンダースタイルやマルチステップドベゼルという、ある種グロテスクな造形がその存在感を最も光らせる。

 


 

 


英国時計から、おなじみスミスとベンソン。いずれもラグデザインがユニーク。左の〈スミス〉は長らく探し求めてようやく出会えた、カッパーピンク×ホワイトのツートーンダイヤルを持つ、最初期のレアピース。まさに異色、でもどこか懐かしい。

 


 

 


手巻き機能を敢えて無くし、内蔵するローターの回転のみでゼンマイの巻き上げ動力を確保したモデル、その名も「ネバーワインド」。リューズの操作頻度が低ければ、その分故障リスクは下がる。ステップドベゼル、ギルトダイヤル、クラムシェルケース云々が揃ったいわゆる役物ですが、このチャレンジングな腕時計をあの時代に実現しようとした開発者のスピリットに思いを馳せたい。

 


 

 


CIRCA1970。ダサいかクールか、そのスリリングな綱渡りが楽しいニュー・クール。ファッションでいうダッズスニーカーみたいな、ノームコアをクリアした新しい価値。もちろん容易には出てこない。

 


 

 


あえてクロノグラフのような突き出たカレンダー送りのプッシャー。見た目は真面目、でもどこか突き抜けていたい。ユースフルマインドなトリプルカレンダー。

 



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A/W 2018 Newcomers.
2018.12.02 Sunday | category: Theme

早いもので、もう師走。

諸事情で今年後半のヨーロッパ出張ができなかったのですが、現地のディーラーから随時ヴィンテージウォッチは入荷しています。そこで今月の渋谷店は、今年下半期から直近までに入荷した新顔たちを主役にしたいと思います。

直接買い付けに行くことはできませんでしたが、総じてクオリティの高い良質なアイテムの買い付けに成功しています。結構数も揃えることができました。正直ちょっと複雑(笑)
 

 


自慢のスミス以外にも、個人的にはかなり満足できるadvintageらしい構成ができたと思います。
12月も毎週火曜日は休まず営業予定ですので、ご都合が合えば是非。



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SMITHS collection; OEM Products for english jewelers.
2018.11.27 Tuesday | category: Theme

スミスは自社ブランドだけでなく、当時英国に存在した様々な小売店・宝飾品店向けにOEMを行っており、他社名義でのスミス製腕時計もまた傑作が揃います。

 

 


スミスが腕時計を手掛けたことで有名な〈ガラード〉。英国王室の王冠を手掛けた、「クラウンジュエラー」と称される老舗宝飾品店です。

内側の2点がガラードで、いずれもやはりスミスの名機「デラックス」の代表的な文字盤デザインを踏襲しています。特に右はデニソン社の金無垢ケースの中でも最高級とされる「アクアタイト」の防水ケースを採用したスペシャルイシュー。ムーブメントもスミス製ですが、特にガラードの場合通常15石の受け石を18石に増設されたハイエンドモデルを搭載しています。

スミスの腕時計と同様の文字盤デザインが採用されているのも、こうしたスミス製別注モデルの特徴。当時英国ジュエラーに様々な時計メーカーが流行りのデザインを提案する中、スミスはたとえOEMだとしても、このように断固として自社ブランドのデザインを前面に出した時計づくりを行なっていました。

 

 

 

 



こちらの2点の腕時計は、いずれもスミスが手掛けたもの。ケース、文字盤ともにやはりその初期モデルのデザイン性が踏襲されており、当然ながらムーブメントもスミス製を搭載しています。

左は特に人気の高い〈J.W.ベンソン〉の別注。右は〈トーマス・ラッセル〉のそれで、いずれも懐中時計で知られた英国の時計メーカーでしたが、第二次世界大戦時に工場を破壊されたり、腕時計ムーブメント作りのノウハウがないこうした古いメーカーは、戦後生まれたスミスの純国産ムーブメントに大きな期待を寄せていたと思われます。



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Monthly theme: SMITHS collection
2018.11.04 Sunday | category: Theme

advintageでは、現在では存在していないメーカーやそれほどメジャーではないブランドが手掛けた、知られざる良質な腕時計を多数セレクトしています。

 

そんな中、とりわけ思い入れの強いブランドがあります。今はなき英国の純国産時計メーカー〈スミス〉がそれです。英国が主な仕入れ地となる当店ならではのセレクトと言えますが、それ以上に他のメジャーブランドでは味わえない奥ゆかしい表情や、日本人の腕に収まりの良いサイズ感やデザインが何より魅力的なのです。

 

これまでも何度か折に触れてご紹介してきましたが、今月は改めてそのブランドのコレクションにスポットを当て、その魅力を振り返ってみたいと思います。

 

 

■知られざる英国製時計メーカー「スミス」

 

 

 

スミスは高品質な機械式時計はもとより、自動車などの計器類の製造を行なっていたイギリスの名門時計メーカーです。その歴史は古く、1851年にサミュエル・スミス がロンドンで創業した宝飾・時計販売店「S. Smiths & Son」にはじまります。

 

特に豊富なバリエーションを誇る人気モデル「デラックス」をはじめとするモデル・バリエーションはもちろん、戦後間もなくリリースされたスミスの初期モデルも、黎明期ならではのプリミティブなテイストが入り交じる表情が魅力的。製造数も極端に少なく、とりわけ金無垢、銀無垢のケースを採用する最上級品はもはや幻と言えます。

 

 

■エベレスト登頂をきっかけに

 

スミスの腕時計の筆頭に挙げられるのが、1951年から製造が開始されたスミスのベストセラーモデル「デラックス」。

 

 

 

 

デラックスの特徴は、信頼性の高い英国製ムーブメントは言うに及ばず、その豊富なデザインバリエーション。とにかくさまざまなケース・文字盤デザインのパターンが存在します。 とりわけ9金無垢をケースに用いたドレッシーな腕時計は、落ち着きのある輝きと控えめな表情に魅了される逸品揃い。その世界観も懐が深く、意外なほど洋服を選びません。

 

 

 

 

 

 

 

スミスの腕時計が初めて世に知られたきっかけは、ジョン・ハント率いる英国のエベレスト遠征隊による1953年5月29日の世界最高峰初登頂と言われています。その際人類で初めてエベレストの頂に立った冒険家エドモンド・ヒラリー卿の腕にあったのが、厳しい環境下でも正確な時間を刻むスミスの「デラックス」でした。

 

 

 

 

 

そのエベレスト登頂を記念し、デラックスを越えるフラッグシップモデルとして翌年1954年にリリースされたのが、その名もズバリ「エベレスト」。

 

 

 

基本設計はデラックスに依拠しつつ、受け石が通常よりも多く用いられたハイエンドなムーブメントを採用しているのが特徴です。ただし製造個数は極端に少なく、スミス屈指の希少モデルのひとつとなっています。

 

 

■その後も続々と名作をリリース

 

デラックス、エベレストに続いて発表され、1960年代末までロングセラーを続けたのが、「アストラル」。

 

 

 

デラックスに負けず劣らず豊富なバリエーションを誇り、当時のトレンドを反映したシンプルかつモダンなデザイン性が特徴です。ちなみにこのアストラルの名前は、元々19世紀にH.ウィリアムソン(H. WILLIAMSON LTD.)社が保有していたブランド名で、後にスミスに吸収された珍しい経緯があります。

 

 

1958年、デラックス、エベレスト、アストラルに搭載されてきた伝統のCAL.1215に加え、スミスは新たに新型ムーブメントを開発します。レイアウトを大幅に刷新し、受け石を19石とした事実上の最高位機種、CAL.1014。このムーブメントを搭載した新たなフラッグモデルが、こちらの「インペリアル」です。

 

 

 

「新しいスリムなエレガンスと際立つ精度のコンビネーション」という謳い文句で、デザイン性もそれまでのクラシカルなものから、モダンでシャープなシルエットを強調。ロゴも筆記体に変更され、王冠もどこかノーブルに。これがスミスの最晩年モデルであり、アストラルとともに1960年代末までリリースされたスミス最後のハイエンドモデルとなりました。

 

 

■貴重な初期モデル

 

忘れてはならないのが、スミスが初めて国産腕時計の製造を開始した1947年から、デラックスがリリースされる1951年まで、数年間だけ製造された数少ない初期モデル。

 

 

 

見ての通り、スミスのロゴのみ冠せられたシンプルな文字盤。デラックス以降のスミスの腕時計デザインとは明らかに異なる、プリミティブな表情。「アーリー・スミス」とも呼ばれますが、これを抜きにスミスは語れません。

 

そのケースはいずれも英国のウォッチケース専業メーカー「デニソン社」が手掛けており、質実剛健にして上品なシルエットが特徴的です。デニソン社はロレックスをはじめとする数多くの名門ブランドのケースも手掛けた、高品質ケースメーカーとして知られています。

 

 

 

 

小振りなロゴに加え、どこかユーモラスなアラビア数字のフォントも初期モデルの特徴。右はそれら初期モデルの特徴をそのまま残した、デラックスの中でも最も初期に作られたと思われる幻の一本。ブレイクスルーの端緒となるモデルは、やはりダントツで美しい。

 

 

■ウォッチメーカー・スミスの終焉

 

1970年代を迎えると、当時日本が開発したクォーツ式ムーブメントが猛威を振るい、スミスの腕時計の生産は終了します。

 

1940年代末から1970年代初頭までという、腕時計メーカーとしては20年ほどと比較的短命に終わってしまったのは、そのベースが自社の英国製ムーブメントへのこだわりによるものだったのかもしれません。しかしそうした背景が、いま、スミスの製品群を一層輝かせていることは言うまでもありません。

 

今月の渋谷店は豊富なスミスコレクションを中心にラインナップを組みます。機会があれば是非。



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Art of aging.....Copper dials
2018.10.15 Monday | category: Theme

腕時計好きの方は、白文字盤派と黒文字盤派とに大きく別れるかと思いますが、実はもうひとつのバリエーションに、「カッパー(コパー)ダイヤル 」という赤銅色の文字盤が存在します。実は1930年代頃から見られる比較的古いスタイルです。

黄色や青とかではなく、赤銅色。

腕時計の意匠には、ほぼすべて何らかの実用目的があると言われますが、なぜこの色が選ばれたのかははっきりしません。 視認性を確保する中で、ホワイト、ブラックに変わる文字盤色として選ばれたのがこの色だったと推測できますが、数多ある中で赤銅色を選んだ当時のデザイナーのセンスたるや。


 

 

 

なるほど、ブラックのインデックスプリントもくっきりと見えるし、何よりヴィンテージならではのブルースチールの時分針がよく映える。それでも、こうした視認性の確保だけでこの色が選択されたと考えるのは安直だし、古いモノだけがもつ奥行きの広さとして理解しておきたいと思います。

さらに、ひと口にカッパーダイヤルと言っても様々な色合いが存在します。薄く上品な水柿色、ほのかなピンク色が加わった退紅色。ごく繊細な色の表情の違いは、長い年月で褪色する文字盤のそれと似た、唯一無二の味わいを持っています。


これもまたヴィンテージウォッチのみが持つ、アート・オブ・エイジングのひとつ。

 

 



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